2019年10月31日、首里城の火災はあまりにも悲惨な出来事で、この事態の大きさは計り知れません。
沖縄県那覇市の世界遺産・首里城を再建し復元するにはどれくらいの費用がかかるのでしょうか。
また、何百億かと言われるその予算はどこから出るのでしょうか。
再建や復元にかかる期間についても合わせてお伝えしていきます。
首里城の復元・再建費用は何百億!
沖縄の首里城は、1453年・1660年・1709年・1945年と、これまでに4度の焼失を経験しています。
2019年の今回は5度目の焼失となり、沖縄県民だけでなく、日本中の人がショックを受け悲しみの声が届いています。
この世界遺産・首里城を再建し復元するにはどれくらいの費用がかかるのでしょうか。
1945年の焼失から復元するための再建費用を参考にみてみると、本格的な工事に取り掛かった1960年の物価で70億円を投じて行われたそうです。
しかし、史跡発掘調査や物価上昇などがあり、最終的に108億円以上の費用がかかったと言われています。
まだ正式な発表があったわけではないので確かな情報ではありませんが、この費用を現在の物価に換算すると300~500億円ほどになるのではないかという意見もあります。
首里城の復元・再建費用の予算はどこから出る?
あまりにも大きな再建・復元費用になりそうですが、この予算は一体どこから出るのでしょうか。
前回の復元の際にも、あまりにも予算が大きいため国の文化財関係者の間でも、国の費用で復元に取り掛かるには反対意見もあったようです。
それは、国の文化財予算をこの費用につぎこんでしまうと、他の文化財保護ができなくなってしまうほど費用がかかりすぎるためでした。
結局、
・国営公園区域
・沖縄の県営区域
と事業区分することが閣議決定され、正殿部分とそれ以外の建物や御庭など管轄場所を分けることにより、国や県の多くの事業が関わることで予算をそれぞれが負担し工事を進めることができたそうです。
今回も国と県が協力し、寄付も集め、予算決めをしていくことになりそうですが、簡単な話ではないでしょう。
首里城の復元・再建期間は何十年も!
次に、首里城の復元・再建期間についても調べてみました。
首里城の再建は規模が大きく、まず予算を組み工事に取り掛かるまでにも時間がかかっています。
前回1945年に焼失した際は、1958年に部分的な復元工事が始まり、1979年から本格的な工事に取り掛かっています。
そして、2018年秋にようやく完成したばかりでした。
なんと、復元工事が始まってから、再建までに60年もかかっています!
正殿の復元は、規模が大きく、特殊性も強いため難しく、建材の入手も簡単なことではなかったといいます。
多くの人たちの計り知れない尽力によってようやく再建された首里城が、火災によって焼失してしまったのは無念でしかたがありません。